先日のお神楽装束に使われた生地は、
よく見ると口を開いた鳳凰と
閉じた鳳凰が対になっている。
いわゆる阿吽の形かと思って、
楽団の長老さんのような方に
どちらが上下か訊いてみると、
口が開いている方が下なんですって。
理由は、「受け口」といって
開いた口が色々なものを
受け止めてくれるから。
装束に限らず、着物の絵柄には
意味が込められている。
着る人の多幸を願ったり、
相手に敬意を示したり、
季節を楽しんだり、
験を担いだり。
服は着飾るだけでなく、
気持ちを伝える手段でもある。
こういう着ることの楽しみ方を
残していきたいものです。
あ、ちなみにこの装束は
背中側がメインなので
正面は上下逆になってます。